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12/05/2007

困ったホテルに泊まる

最近バンコクに増加中なのがデザイナーズホテルやブティックホテルと呼ばれたり自称するホテル。外観や内装、設備からアメニティに至るまで趣向を凝らして今風なのだが、流行ものに弱いバンコクのこと、とりあえず頑張って見かけをそれっぽくしただけで、内容は貧弱なダメ物件も多い。10月のタイ取材、バンコクで最後に2泊した「Le Fenix Sukhumvit」が、運悪くそんな一つだった。今後ちゃんとしたホテルに変身する可能性ももちろんあるので、あくまで2007年10月に泊まったときの印象として読んで頂きたい。

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人もホテルもおしゃれなだけじゃダメ。中身が大切

■客室設備の難点
・ベッドの台(厚い木の板)がマットレスよりも10センチほどはみ出している。はみ出しサイズに対して部屋が狭いので、うろうろするとすぐ角にスネをぶつける。以前の泊まり客もみな痛い思いをしているらしく、まだ開業して6カ月なのに角は傷だらけになっている。ハウスキーパーもモップの柄や掃除機をがんがんぶつけているに違いない。

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狭い部屋でこんなにはみ出させてどうする

・隣室のテレビがよく聞こえる。改装前は安アパートだったのだろう、それを壁の厚みはそのままに使っているのだ。エアコンの送風音もでかかった。これも改装前からの設備を使っているのかと邪推。
・東側のほとんどの客室は、窓の外が隣のビル。「どうせ見えないから」と考えたのだろうか、窓も極めて小さい。部屋に入ってカーテンを開けたらほとんど壁だった。
・バスルームが狭いのにシャワーブースにドアやカーテンといった仕切りがない。注意してシャワーを浴びないと床がびしょびしょになる。バスルームのドアをぐっと押し込むとちょうどシャワーブースが隠れたが、シャワーブースのドアと併用なのだろうか。まさかね。
・トイレットペーパーのホルダーが、便器に腰掛ける人が向くのと同じ方を向いている(画像参照)。座った状態で紙を引っ張るとロール全体が手前へずれて下に落ちる。

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180度回転するだけで解決するのに

■ソフト面の難点
・在室中はカードキーをマスターコンソールに差し込むと主電源スイッチが入る仕組み。ところが外出から帰ったらエアコンが効いて灯りがついていたので「ん?」と思って見ると、ハウスキーパーが忘れたと思われるマスターキー(?)がマスターコンソールに入ったままだった。これはアレか、他の部屋入り放題、ドロボーし放題ってことか。ホテルによってはカードキーとは別に主電源スイッチに入れる用のカードをくれるところもあるが、もしかしたらチェックインの時に渡すのを忘れたのだろうか。でもそうだとしたらカードを返しに行ったフロントで何かひと言ぐらいあるだろう。

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左が部屋のキー。悪さには使わずフロントに返却しました

・朝8時に部屋のドアがノックされ、何事かと開けるとハウスキーパーが驚いていた。自分でノックしておいてなんでびっくりするんだよ。あわてた様子で「ランドリーはありますか?」と聞いていたが、ご用聞きか。そして夜戻ってきたらベッドメイクはできていたが掃除はされていなかった。喧嘩売ってるのか。
・朝食のオムレツに卵の殻が入っていた。仕事柄いろんなホテルでオムレツ食べたけど、生まれて初めての体験。作り直させたオムレツが届いた直後に「サインをしろ」とビルを持ってこられたのにもムッとする。そんなこんなでパンがパサパサなのやジュースが1種類しかないのにも腹が立つ。
・これは不満ではないが、バンコクにある定価で1万円を超えるホテルでNHKが見られないのは珍しいと思った。

■造りの難点
・一階は駐車場でフロントは二階。長方形をした建物の北端にフロントエリアがあり、その奥は客室になっている。三階はフロアの北半分がレストランで、残りの半分が客室になっている。エレベータも階段も北端にしかないので、二階や三階の部屋を与えられた客は落ち着かないだろう。自分の客室へ出入りするのに、必ずレストランを通らなければならない造りってどうよ。ちなみに与えられた部屋は三階だった。夜帰ってきたら、ウエイターに「何名様ですか?」と聞かれた。
・ジムとプールが七階にあると聞き上がってみると、客室が並ぶ一画にジムがあった。このフロアに泊まる客もいい気分はしないだろう。
・レセプションカウンターの真上にエアコンの送風口があって、チェックイン手続き中ずっと結露した水がぽたぽた落ちていた。

普通のホテルならひとつかふたつ、もしくは一度か二度ぐらいしかないようなアクシデントも、ここまで連発されると根本的な造りとマネージメントに問題があると考えざるを得ない。アコーがマネージメントしているとはとても思えないテイタラクだ(「アコーグループのホテル」などと書いている本やサイトもあるが間違いで、運営だけアコーが請け負っている。ホテルの看板にはちゃんと「Management by Accor」と書いてあるけれども、まあシロートさんは細かく考えないだろう)。アコーは自社ブランドの経営だけでなくマネージメント業の展開にも積極的なホテルグループで、なんとアンバサダー(バンコクにあるでかいだけが取り柄のホテル)も狙っているそうだ。悪いことは言わないからもうちょっと物件は慎重に選ぼう。読者の皆様におかれてはもし「Le Fenix Sukhumvit」を誉めているガイドブックを見つけたら、その取材者は「泊まってない」、「目が節穴」、「タダで泊めてもらっちゃって掲載せざるを得ない」のどれかと考えていい。などと書いてるまさに最中に知人が作った本が届いて、それに掲載されてたよ。とほほ。知人ごめん。

高級ホテルなら200バーツはするミニバーのハイネケン1缶139バーツ、おなじく150バーツも取られたりするランドリーのTシャツ1枚60バーツという値付けを見るに、中の上狙いなのか。値段と見た目だけ中の上じゃ、客としては納得できない。

ともあれせっかく新しいホテルに泊まったのに仕事で紹介できず、宿泊費が無駄になって悔しい。いや、駄目なホテルを掲載しなくて済んだのだから無駄にはなっていないと前向きに考えよう。

■けなすだけでは可哀想なので、よかったところ
・ミニバーのグラスが、注いだビールがおいしそうに見える形。
・プールは小さいながらインフィニティ。ビルの七階ということもあり眺めはいい。
・ホテルの目の前が高級なクラブの「Q-bar」で、そこに集まるフリーの娼婦と白人の即席カップルがウォークインでよく使っているという話をバンコクの某ホテル関係者から聞いた。ヤるためだけに使う程度なら便利だし見た目で盛り上がっていいかもね。

このブログには読んで楽しいアホネタしか書かないつもりだったけど、なんだかつまらないエントリーになってしまった。気分を害した人ごめんなさい。

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